実在都市作成日記  NAGOYAを再現しよー  by tkiyoto
その34
5月18日(晴れ) 大都市のゴミはどこへ行く

 水・電気と来たらやはりゴミでしょう。ということで今日はゴミについて考えましょう(なんか違うニュアンスに聞こえるが)。

 名古屋のゴミは名古屋市内で処理されている、といいたいが、現実にはそうではなく、他都市への搬出も行っている。SimCity的には隣町としか交渉はできないが、名古屋の場合は愛知県ではなく、岐阜県多治見市にある「愛岐処分場(※1)」への搬出を行っている。これは埋立処分だけの話である。


 名古屋市は全国的にも有名になった「藤前干潟問題(※2)」により、建設予定していた最終処分場の新規建設ができなくなり、容器包装リサイクル法(容リ法※3)を大都市としては初めて導入して、リサイクルを目的とした分別回収を本気で取り組みはじめた(これを「ごみ非常事態宣言」という)。

 そうしたら名古屋市はもうすぐ愛岐処分場が満杯で使えなくなるになると騒いでいたが、容リ法を適用してから処分場が15年近く延命できるようになったとか・・・・どれだけ分別していなかったのかというぐらい劇的な変化を見せた(正確には処分場の延命も絡めてだが)。


 とはいえ現実問題として愛岐処分場への搬出は未だに続いている。これまでは「協力金」を払ってきたが、現在はそれにトン当たりいくらの「埋立税(※4)が課せられている。さすがに埋立税まではSimCity 3000で再現できないのでできないが、名古屋市が協力金として払っているお金は、SimCity内の取引に使われるお金だと考えても問題ないだろう。

 また、いつからそのゴミ取引をするのか、という問題がある。愛岐処分場を例に取るとどうも1982年から始めたそうなので、その当たりでの再現になるか??これは人口とのかねあいもあるからわからないけど。


 あとはどこの都市とゴミ取引をするのか、という問題があるだろう。そこで愛岐処分場以外のゴミ処理場を調べます。
 すると、守山南部処分場というのがあることが分かる。この処分場は守山区の守山を冠してはいるが尾張旭市になる。とはいえ、その名が示すとおり守山区のすぐ隣に立地しているため、再現によってはマップ内に入ることもあり得る(たぶんないけど)。とはいえ、現在は停止中のようだ(港区に船見処分場というのがあったがこれまた現在は使っていないらしい)。

 SimCityで再現する場合、岐阜県多治見市の愛岐処分場と、ひょっとしたら尾張旭市の守山南部処分場が近隣のどこかの一都市に当てはめなければならない。が、これらはなんと名古屋のちょうど北東に立地する。まったくもって困った問題だが(※5)、尾張旭市が守山区の東にあるので(後述の地図参照)東の都市と取引にすることになるだろう(オファー次第)。
 処分場は南区に第一処分場と、県内のどこかに広域処分場(尾張地区共同)を立てる計画があるが、後者は場所自体決まっていないようなのでこれを近隣都市との取引に参考にすることも出来ないだろう。



 今度はもう一つのゴミ処理、焼却施設も考えねばなるまい。で、名古屋市のごみ焼却施設を調べたところ、
  • 鳴海工場(緑区、1970年稼働開始)
  • 山田工場(西区、1985年稼働開始)
  • 富田工場(中川区、1989年稼働開始)
  • 南陽工場(港区、1997年稼働開始)
  • 猪子石工場(千種区、2002年稼働開始)
 の5つが上げられる。これらはすべてストーカ方式(※6)となっているらしい。さらに鳴海工場はあと数年で立て替えの予定らしく、現在停止中(不確か)で、しかもガス化溶融方式になるらしい。








※1:名古屋市ごみ最終処分場施設。土地も施設も名古屋市所有。名古屋市と多治見市が利用しているが、多治見市のゴミの量は名古屋市の比ではない。

※2:名古屋市港区にある、藤前干潟を最終処分場にしようとしていた名古屋市に「環境保護」目的で反発が生じた。野鳥の貴重な飛来地と言うことも言われているが、干潟に住む小動物も結構貴重だったりする。ラムサール条約認定を受ける。

※3:住民、行政、企業がそれぞれリサイクル可能な物が多い容器包装をリサイクルの流れに乗せるために作った法律。自治体にかなり負担が掛かると言うことで二の足を踏む自治体がかなり多い。名古屋は仕方なく導入した。


※4:1トンにつき500円を名古屋市が多治見市に支払う。自治体が他の自治体にかける税金なので珍しい。時限立法。













※5:東西南北のどこかの都市と、だから。正確には斜めになっているので北東方向で面している近隣都市がある。が、地図を斜めにするので(その7参照)、そうもいかない。













※6:ゴミをストーカ(火格子)上で乾燥、燃焼、後燃焼させる方式の物。その後に出るのが焼却灰で、これを溶融するために灰溶融炉をつける場合がある。下記の五条川工場はこれをつける。
五条川工場は名古屋市域外甚目寺町に建設し、名古屋市の他、甚目寺町、新川町、西枇杷島町、清洲町、春日町の周辺五町の可燃ゴミを処理。2004年度完成予定。

 SimCityには二種類の焼却施設があるから、これらがどちらのタイプに分けられるかを調べなければいけないが、どれがマップ内に収まるのか正確には分からないことから、これは当分先送りとなる。

 あとリサイクルセンターもどうするかっていう問題もあるけど、これはねぇ、企業なのよね。どうしましょ。とにかく、後回しで(笑)


 なんか、全部後回しになっているような気が・・・・それもこれもゴミ処理施設が端の方にあるからだ(いいわけ)。



なんだか名古屋のゴミ問題を扱っているように見えてそうでもないのは、そういうページじゃないからです。でも、よかったら調べて下さい(笑)。

参考文献
 一週おくれのトップランナー

参考Webサイト
 名古屋市
 読売新聞



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